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ありがとうございました。

三国志からのメッセージ

2004.4.24(土)・25(日) 伊丹AI・HALL2005.4.16(土)・17(日) 香芝市ふたかみ文化ホール

ご来場ありがとうございました。

この作品を書くきっかけになったことを少しお話したいと思います。
私の幼少時代は奈良県内の中でも四方を山に囲まれ、市内への移動も山を30分ほどかけて下山し、さらに電車を乗り継いで行かなくてはならず、庭先の井戸からくみ上げた水を飲み、山や谷を駈けずりまわって遊ぶ生活を毎日何の不安もなく過ごしておりました。今思えば何と贅沢な暮らしであったことかと懐かしく感じます。
その後高速道路の建設、水道水の供給により生活は便利になりました。当時通学に時間が掛かっていたので、喜んだ半面、「不便でもよかったかも。水道水はなんだか病気にかかってしまったみたいで嫌だ」と思っていたことを覚えています。
あの豊かな自然、井戸からの冷たくおいしい水はもう二度と戻らない。大好きだった山や川、野原などはコンクリートで埋め立てられ、私達から遠い存在、過去のものになってしまいました。作品を書き始める少し前に、道路建設による車からの排気ガスの多量発生による「オゾン層の破壊」がニュースなどで取り上げられるようになり、「水が病気にかかってしまう!」とあの時感じた危機感がよみがえってきました。核実験や埋立地の拡大、森林伐採などによる大規模な環境破壊が「我々世界中の人類の欲でしかない。環境破壊の悪化を抑えなければ」と各国で言われながら、逆に破壊を繰り返し行ってきた事に強い憤りを感じていました。
そんな中で私が感じた危機感や現状を何かの形でメッセージにしようと、日本の歴史や人物を借りて「三国志からのメッセージ」を公演作品として書き上げました。京都議定書により地球温暖化防止に関する各国への目標が示されたのを機に、私も豊かに、便利になりすぎた生活の中で温暖化防止、環境保全への可能な協力方法を探らなければと思っております。
最後になりましたが、この公演にあたってご協力・ご理解をいただきました皆様、スタッフの方々に心から感謝いたします。最近多くの方々が不慮の事故や災害により亡くなられ、また国々の争いに巻き込まれ難民とならた方々が居られる中で、本公演を迎えられていることに大いなる幸せを感じております。同じ幸せが届けばいいのですが。
真面目に心をこめて創り上げてまいりました作品です。今後も皆様と一緒に作品を作り続けてまいりたいと思います。長いお付き合い宜しくお願いいたします。

作者より

今回の話は、古代春秋戦国時代のスーパーヒーロー軍師・孔明。なぜ、天才とうたわれ勝ちつづけてきたのか?
「それは、孔明は未来から来た人間だったからである」という仮設をもとに繰り広げられるロマン劇。
古代中国を舞台に孔明、劉備玄徳、曹操に加えて、「西遊記」の三蔵法師、沙悟浄、八戒、悟空が登場し、コンピューター「ハル」の力をかりて、歴史話は嘘八百ハチャメチャながら「出会い・勇気・友情・決断」をもって、話は進んでゆきます。
1991年に初演した作品を今改めて作品を見つめなおし、再演致します。書いたそのころは私達人間によって破壊しつづた地球を、今になって守ろうと世界が躍起になっていたのに影響を受け、古代中国の歴史を借りて創作した「三国志からのメッセージ」を発表しました。
作品中、大人に混じって子供達が出演し、舞台で精一杯踊りメッセージを伝えます。みごとな衣裳・照明・音効・装置とともに出演者がステージ一面を駆け回ります。他にない舞台演出が日常生活を忘れさせ、メッセージだけが心に残るはずです。
一人でも多くの方々に会場に足を運んでいただきたく思っております。お時間ございましたらぜひご来場ください。お待ちしております。

あらすじ

古代春秋戦国時代のスーパーヒーロー軍師孔明。なぜ、天才とうたわれ勝ち続けてきたのか?
それは、彼が未来からやって来た人間だったからである。という仮説をもとにくり広げられる戦国ロマン劇。
登場人物は、三蔵法師、劉備玄徳、曹操、沙悟淨、八戒、牛魔王の中国の有名人が勢ぞろい。
さて、現代人の孔明は、コンピューターを装備し、何のために中国にやって来て、劉備玄徳を時代のトップに押し出し、何をするつもりだったのか。物語のゆくえやいかに!